吉尾耳鼻咽喉科医院

横浜市神奈川区西神奈川の耳鼻咽喉科 吉尾耳鼻咽喉科医院

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花粉症の患者さんへ

花粉症の患者さんへ

「花粉」は「水」に付くと外の膜がやぶれて中からアレルギー物質(抗原)を出して、その生涯を終えます。そのため、花粉は水のあるところ(鼻、のど、気管、眼、皮膚の傷口)で初めてアレルギー反応を起こし、逆に乾燥しているところでは生き続けるのです。

風の強い日に外出すると髪の毛や洋服に花粉が無数に付き、そのまま就寝したりすると枕やふとんに付いて、動くたびに花粉が舞って呼吸道に入って症状を起こします。外出時にはなるべく花粉が付きにくく通さない「表面がサラサラした服装」で、「帽子」や「マスク(さらに内側の鼻の下にぬらしたガーゼをしぼって丸めて置くことをお勧めします)」、「メガネ」を着用するのが良いでしょう。家族に一人でも花粉症の人がいる場合、皆が花粉を家に持ち込まないよう、帰宅時、玄関先で体に付いた花粉を払ってから家に入るよう努力しましょう。風の強い日には窓を閉め、すきま風が入るところは補修しましょう。症状の強い人は帰宅後、「頭からシャワー」をかぶるのが一番です。花粉は結構、重量があり、床に落ちていますので「こまめに掃除」をしましょう。水に付くとやぶれて死滅しますので水ぶきが出来るところは花粉を舞わせないように「キリ吹きや蒸気」をあてて掃除をすると効果的です。ふとんや寝具などはなるべく家の中で干しましょう。花粉のアレルギー物質はタンパク質ですので「ふとん乾燥機」で熱すると変性死滅するので、夜は快適に過ごせるようになります。

花粉症は1型アレルギーといわれ、原因物質である花粉(抗原)が体内に入るとIgE(アイジーイー)という抗体が体の中に作られ、それが肥満細胞(ヒスタミンなどを含んだ顆粒を多量に充満している細胞)の表面に付いてアレルギー反応の場である鼻の粘膜直下に並び、アレルギーの準備段階が出来あがります。その後、さらに大量の抗原が入ってくると肥満細胞の上で抗原と抗体がくっつき、この刺激で、肥満細胞がこわれ、中からヒスタミンやロイコトリエンなどの化学物質が放出され、周囲の組織が破壊されたり、神経や血管を刺激して、くしゃみ、鼻水、鼻づまりなどの症状が出現します。いったん破壊された鼻粘膜はそう簡単には修復されず、破壊された粘膜からは次々に抗原が侵入し易い状態となり、さらに激しく破壊されると通常の薬では効果が期待できなくなります。

今年のスギ花粉の飛散量は例年程度と予想されています。例年ひどい症状が出る花粉症の患者さんはそろそろ対策をとることをお勧めします。最近はステロイド点鼻薬が鼻粘膜下に現われる好酸球の数を減らし、予防効果が認められ、副作用も殆んどないので、今から、あるいはシーズン中継続して点鼻することをお勧めします。毎日、点鼻することがミソで、徐々に効果(特に鼻閉に対して)が発現して、突然花粉が多く飛散した際も症状が出にくくなります。毎日点鼻しておくと後でひどい症状にならずに済みます。それに対して内服薬は少し症状が出てからでも遅くはないと思います。主な内服薬としては抗ヒスタミン剤や抗ロイコトリエン薬などの内服薬を飛散時期を通して服用することをお勧めいたします。シーズン中、時に症状が出る程度の方では即効性のある抗ヒスタミン剤を症状のある時にだけ服用すればよい場合もあります。

しかし、逆にかなり症状が強く出てしまい苦痛を伴う場合には上記の抗ヒスタミン剤や抗ロイコトリエン剤の他にステロイド剤の内服が一時的に必要なこともありますが、漫然とした服用は避けるべきです。また、市販の点鼻薬の多くは血管収縮剤が含まれているため、点鼻したときには一時的には鼻が通るようになりますが、何度も点鼻するうちに鼻粘膜下組織の収縮が悪くなる上、肥厚して慢性的な鼻閉(肥厚性鼻炎)になる副作用があります。そのため漫然とした連続使用は避けた方が無難です。毎年、ひどい症状になる人や妊娠を希望される方には、鼻内トリクロール酢酸焼灼術(約30分の手術で、費用は3割負担の方では\2,700です。レーザー手術(\8,730)の約3分の1で同等の効果が得られます。花粉症シーズン前にやっておかれるとそのシーズンはかなり快適に過ごせるようになります。)、あるいは薬の飲み方の指導や鼻洗器(\1,900)の販売など、それなりの対応が確立していますので院長にご相談ください。ただし、長期に作用するステロイドの筋肉内注射や鼻内局所注射は後々の副作用を考えて当院では行っておりません。